投稿:2020/06/02 | 更新:2020/07/15

アクセサリーに使われる金属と製造方法について!

雑貨屋さんやファストファッションのお店で売っている安価なアクセサリーや、手作りアクセサリーパーツによく使われる金属について調べてみました!

素材表示に「合金」や「メタル」って書いてあるけど、実際どんな金属なの?という疑問を解決したいと思います。

ジュエリーに貴金属が使われるのに対して、アクセサリーには卑金属が使われます。

卑金属は貴金属の対義語で、産出量が多く、安価で、貴金属に比べると錆びやすい性質を持っています。

アクセサリーによく使われる卑金属は銅、亜鉛、鉛、すず、ニッケル、鉄、クロム、アルミニウムなどです。

実際に材料として使われるときには、複数の卑金属を混ぜて合金化して使われます。
(銅合金、亜鉛合金、すず合金など・・・)

合金化することでアクセサリーに必要な強度や耐食性を得たり、加工しやすいように成分を変えたりするからです。

アクセサリーパーツの製造方法やパーツとしての役割によって、使用される合金が決まります。

アクセサリーパーツがどの様に作られているかを知れば、なぜその合金が使用されるのか分かりますので、まずはアクセサリーパーツの主な製造方法を簡単にご紹介します。


アクセサリーパーツの主な製造方法



【チェーン編み】
ワイヤー状に伸ばした金属を1コマずつ繋げる・切断・溶接などを繰り返してしてチェーンが作られます。


【プレス】
金属板をくりぬいたり、圧力で模様をつけたり立体的にして作ります。
例:プレート、透かしパーツ、プレスチャームなど


【切削】
パーツを削って形を作ります。
例:甲丸ヒキモノなど


【鋳造(ちゅうぞう)】
型に金属を流し込んで、指輪やネックレストップ、チャームなどのモチーフを作る製法です。
アクセサリーに用いられる鋳造は主に3つの方法があります。

ロストワックス
ワックス(蝋)でモチーフの原型を作り、その原型を石膏で固めます。
高温で熱するとワックスの原型は溶け、石膏内に空洞ができます。
その空洞に貴金属や真鍮などの金属を溶かし入れて作る鋳造方法です。

「ワックスが溶けてなくなる」ので、「ロストワックス」といいます。
石膏は一回一回壊して中の鋳物を取り出すので、他の鋳造方法に比べると手間やコストがかかりますが、精密な加工ができます。

ダイキャスト
鋳型に「金型」を使用する鋳造方法です。
金型はパーツの表面が綺麗に仕上がり、同じ型を繰り返し使うことも出来ます。
プラモデルのパーツがダイキャストで作られているように、高い精度が必要なパーツを大量生産できます。
キーホルダー用のカニカンやナスカンが主にダイキャストで作られています。
ダイキャストの金型は鉄(鋼)で作られているため、主に融点の低いダイキャスト用の亜鉛合金が使われます。

ラバーキャスト
鋳型に「ゴム型」を使用する鋳造方法です。
金型を作るのにコストがかかるダイキャストに比べ、ラバーキャストは鋳型のゴムに直接型を取れるので初期投資を抑えることができます。ゴム型は繰り返し使え、短期間で大量生産できます。
鋳型がゴムのため、主に融点の低いピューターやホワイトメタルと呼ばれるすず合金が使われます。


次に、これらの製造方法で使用される合金素材について詳しくご紹介します。

アクセサリーに使われる主な合金

■真鍮■

<銅と亜鉛の合金>
真鍮は適度な硬さと粘り強さのある金属で貴金属と同じように加工できます。
そのため、アクセサリーパーツ全般に使われます。
チェーン、プレス、切削、ロストワックスなどの製法で加工されます。

ちなみに、真鍮にニッケルを足すとより硬い「洋白」になり、細いピンやカン類に使われます。
また、真鍮を切削加工する場合、鉛を数%含ませて加工しやすいようにします。

■ステンレス■
<鉄とクロムとニッケルなどの合金>
真鍮と同様に使われますが、硬くて加工しにくいので真鍮製に比べてデザインは限られてきます。
アレルギーを起こしにくいので、チタンとともにピアスのポストに使われることも多いです。
バネ性を活かしたパーツにも使われます。

■鉄(鋼)■
強度があり、加工しやすいので真鍮と同様に加工されます。
真鍮よりも安価ですが、錆びやすいのがデメリットです。
バネ性が必要なブローチピンなどのパーツに鋼線として使われることもあります。

■亜鉛合金■

<亜鉛とアルミニウムなどの合金>
亜鉛が主成分の合金。身近なところの亜鉛はトタン屋根などに防食の目的で亜鉛めっきされていることが多いです。
低い温度で溶けやすく鋳造性に優れているので昔からダイキャストの材料として使われている金属です。
比較的丈夫で、めっき加工しやすいのでアクセサリーにもよく使われます。

■すず合金■

<すず、アンチモン、銅、鉛の合金>
身近なところのすずは酒器として使われたり、はんだに使われたりしています。
すずが主成分の合金はピューターやホワイトメタルと呼ばれます。
ホワイトメタルには鉛を主成分とした合金も含まれます。鉛には毒性があるので、最近では鉛が入っていないか、わずかに添加されているものが主流だそうです。
すず合金は亜鉛合金よりもさらに低い温度で溶けやすく、主にラバーキャストに使われます。
柔らかい金属なので強度はやや劣りますが、加工しやすく、耐食性があり、ピューターは古くから食器や工芸品に使われています。


以上のように、アクセサリーパーツの機能や製造方法によって、それぞれの特性を活かした合金が選ばれています。適材適所という感じです。

知らないところで当たり前のように、昔から使われている金属ばかりなので、みんなそれなりに耐久性があります。

アクセサリーの金属素材が品質にかかわってくるとしたら、不純物が多い、鉛の含有量が多いなどでしょうか。

不純物が多ければ変質しやすいかもしれませんし、鉛の含有量が多ければ小さい子が誤って飲み込んで鉛中毒になるかもしれません。
2008年の食品衛生法の改定によって子供用のアクセサリーには鉛の規制がありますが、大人用には規制がありません。
現在は鉛フリー化が進んでいると思われますが、大人用の安いアクセサリーを子供に買い与えるのは万が一のことを考えてやめたほうがよさそうです。

いろいろ知ると、今後の既製品アクセサリー、アクセサリーパーツ選びの視点が変わってくるような気がします!